神霊界入門 -畜生地獄- 
2017/08/16 Wed. 13:18

暑い夏が続いております。
みなさまは、お盆をどのようにすごされたでしょうか。
少し間が空いてしまいましたが、本日は四番目の地獄を紹介しようと思います。
以下がその本文です。
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畜生地獄
さて次は、第四番目の地獄です。
これは昔からおなじみの地獄で、畜生道とか動物界といわれています。
ここにいる人たちは、顔だけは人間で、身体は馬であったり、
牛であったり、鳥であったり、ヘビであったり、豚であったりとさまざまです。
それぞれ自分の心性に合った獣の姿をしています。
なかには空を飛ぶ編幅のようになって、洞穴に逆さにぶら下がっている人もいます。
入間として生まれて、死んで、これではまったくかわいそうです。
小桜はこの地獄に来て、恐ろしいよりむしろ、気の毒で涙なしでは見ていられませんでした。
ああ、入問として生きて来て、六十年か七十年生きて来て、
そのとどのつまり死んでから、獣のような姿をとって生き続けるくらいなら、
いっそひとおもいに、生命など消失してしまえばよいのにと思いました。
人間に永遠の生命があるというのは、立派な人生を生きている人にとっては、
ほんとうにかけがえのないすばらしいことであるし、
他方、地獄でのたうちまわっている人にとっては、まさしく永遠の責め苦でしかありません。
人間はほんとうの意昧での利己主義者にならねばならないと、小桜はつくづくと思いました。
ほんとうの意昧での利己主義者とは、永遠の生命を幸せに生きようとする人間です。
昔の中国の諺に、「朝三暮四」というのがあったと小桜は聞いたことがあるように思います。
これは昔、中国の偉い人が、栃の実を猿に与えるのに、朝に三つ日暮れに四つ与えようとしたら大いに怒ったので、
朝に四つ暮れに三つ与えると言ったら、猿が大喜びをしたという故事から出た言葉だそうですが、
人間も猿も同じですね。
目先の、数十年の肉体人生だけが快楽だったら、あとの生命のことなんか考えていないんですから。
さて、この畜生地獄に来ている人は、人間としての尊厳を忘れて生きてきた人たちです。
肉体即我という自覚のままに生き、本能と欲望の赴くままに生きてきた人たちの行く末です。
猪疑心の強い人はヘビのような、欲望を抑え切れない人間は犬のような、
人を騙し続けてきた人は、キツネのような姿になって畜生地獄をつくっているのです。
そしてもっとも注目すべきところは、彼らの大部分は、
何百年もこの地獄にいるうちに自分をその動物そのものだと思いこんでしまう点です。
これが実は、動物霊の憑依といわれている事実の真相なのです。
自分をヘビだと思込んでいる地獄霊、自分をキツネだと思い込んでいる地獄霊が、
生きている人間に憑依しては人間を苦しめているのです。
ですから霊能者が現象を行なうと、ヘビのように身をくねらせたり、キツネのまねをする霊が、
人間の言葉でしやべったりするのは、ほとんど畜生地獄に堕ちた人間霊だからです。
ほんとうの動物霊も確かに存在はしますが、人間の言葉をしやべるのはよほど古い霊に限られ、
霊障といっても軽度なものが多いようです。
彼らはこうして憑依をすることによって、ますます人間の道を大きくはずれてゆき、
明るい天上界に還ってくることが難しくなってくるのです。
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いかがでしたでしょうか。
次回は第五回として「焦熱地獄」を紹介する予定です。
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