永遠の法 -五次元の世界- 6 
2015/08/01 Sat. 21:05

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6悲しみと苦しみ
さて、ここで問題となるのは、いわゆる天国と言われる四次元、
それからこの五次元世界に還って来ると、悲しみとか苦しみとかいうものは、
もう事実上消え去ってしまって存在しないのかどうかということです。
昔から、天国というのは永遠の楽園であって、悲しみや苦しみがないというふうに言われております。
そこで、この点について、さらに話をしていきたいと思います。
普通は、悲しみとか苦しみとかいうものは地獄特有のものであって、天国にはないとよく言われています。
それでは、人間が涙する、つまり、泣くということについては、
神様はもともと予定されていらっしゃらなかったのでしょうか。
あるいは、天国にいる人は笑うことしかできないのでしょうか。
こういうことについて、少し考えてみたいと思うわけです。
そうすると、喜怒哀楽というのはやはり人間の基本的な感情である、このことは否めないと思うのです。
喜怒哀楽、すなわち、喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、こういう感情ですね。
こうしたものは、やはり基本的にあると言わざるを得ないと思うのです。
たとえば、喜びの反対にあるのが悲しみでありましょうけれども、悲しみというのは、
喜びの不在かと言うと、それだけでは説明のつかないものがあります。
昔から一元論、二元論の争いがあって、
たとえば、悪というのは善の不在であるというような言い方をしますね。
また、寒さというのはなくて、それは熱の不在、暖かさの不在だというような言い方をします。
アメリカの光明思想家、つまり、ニューソートの草分けのひとりであるエマソンという人も、
そのように考えていたようです。
碓かに、これは一面としてはあたっているわけで、寒さというのは熱の不在であり、
また、悪というのは善の不在でもありましょう。
しかしながら、それだけでは説明ができない何かがあるわけです。悲しみというのは涙をともなうものです。
では、涙が出るという現象、これは喜びの不在かというと、必ずしもそうとは言えません。
喜びがないというだけでは、涙が流れることはない。
そこで、やはり悲しみというものもあるということを、私たちは知らねばならないのです。
苦しみ、楽しみの反対の苦しみという感情、これがあるかないかですね。苦しみは実在しないのか。
楽しみのみが実在で、苦しみは実在しないのか。楽しみがないところに苦しみがあるのか。
こうした一元、二元の問題について、もう少し考えてみたいと思います。
そうしてみると、苦しみというものも、やはりないわけではないということですね。
すなわち、スポーツならスポーツをして、テニスならテニスをして、一時間、二時間苦しい表情をして、汗を流す。
その後でのさわやかさ、そのそう快感の前には、汗を流すという現象があったことは事実です。
そういう肉体的な疲労や苦痛感が、後のそう快感につながっています。
このように、やはりこの世とそれからあの世の大部分のなかにも、二元的なるものがあると言わざるを得ないのです。
究極の神が光一元であり、善一元であり、愛一元であり、善きものでしかないとしても、
神がこの三次元の地上界や、あるいは、下位霊界、すなわち、四次元、五次元などを創られた理由は、
魂の進歩向上というところにその主眼があったと思われるのです。魂の進歩、向上というのは、
やはり、相対の世界のなかにおける向上ということなのです。
切磋琢磨し、互いに磨き上げるものがなければ、なかなか向上というものはむずかしいものです。
一元論、つまり、喜びしかないという世界は、素晴らしいように見えても、
ある意味では、ぬるま湯的存在であることも事実なのです。
そういう意味において、悲しみや苦しみと思えるものを、神が方便として、地上界や、あるいは、
下位霊界においては与えられているものであるというように感じられるわけです。
五次元霊界人であっても、自分の自己実現が困難と感じられるようなことというのは、やはりあるわけです。
五次元にあっても、やはり地上の人と同じように、祈りということをやっているのですが、
その祈りが十分にかなう場合と、それほどかなわない場合とが、やはりあるのです。
それは、彼らにとっては自分の祈りは正しい祈りかどうか、これがなかなかわからないけれども、
上位にある神霊から見れば、まだそれがかなうべきときでないというような場合もあるわけです。
しかしながら、彼らの祈り、すなわち、念いが実現しないとき、やはりある程度の悲しみや苦しみをともなうのは事実です。
ですから、彼らは魂であるけれども、魂としての足腰を鍛えていると言うことができるわけです。
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category: 五次元霊界
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