谷口雅春の大復活 -霊界見聞録- 5 
2022/11/23 Wed. 13:54

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菩薩の条件
さて、そうした菩薩界の生活を見てきたわけだけれども、この菩薩の条件とはいったいなんなのか。
これをこちらに還った谷口雅春の目で分析してみたいと思う。
こうしてみると菩薩というのは、ある意味ではやはり弟子であるという点は否めないと思う。
弟子としての生活であるということは事実だ。
彼らには、それぞれ師がついている。
師がついているというのは、手取り足取り教えているという意味では必ずしもない。
そうではないけれども、如来クラスの人が必ず師をしている。
そしてその師に対して二十人、三十人、あるいは四十人、五十人の菩薩が師事している。
教わっている。こういうふうに言えるだろうと思う。
これは、菩薩と言えどもまだまだ人間的完成者ではないということなのだ。
すなわち、もちろん通常の人よりは遥かに高い境地にいるけれども、
人間的な完成までまだ到っていない。
如来まで行って初めて、かなりの人間的な完成を見るのではないか。そういうふうに私は考えています。
したがって菩薩においては、まだまだ人間的なる完成というところまでは行っていないけれども、
かなり群を抜いた、傑出した人材となっていることは事実であろうと思います。
かなり傑出した人物である。そしてその人の地上時代の生活が、
なんらかの面において人類の進歩、向上に必ず役に立っていた、役立っていた、こういう条件があると思う。
人類に役立たないような生き方をして、菩薩の世界に還って来るということはまずない。
これは、諸君にも心の中に刻んでほしいことだと思う。
それと菩薩の条件として、さらに考えてみるとするならば、やはり、根本には愛があると思う。
菩薩の世界というのは、やはり愛の世界だと思う。愛の世界とは何かというと、
人に尽くそうとする考えだ。あるいは人に親切に生きようとする考えだ。
まあ親切という言葉は、現代では「親」という字と「切る」というような字を書いている。
親を切ると書いて親切などと言っているけども、まあこういうのは適切な言葉とは言えない。
親切ということは、本当は「深く切なる」と書かなければいけない。
深く切に人に接する。これを深切と言うが、まさしく菩薩の世界というのは、この深く切なる世界だと思う。
心深い所まで人のために尽くそうと思っている。
そして切ないほどに愛する。また尽くす。これだね。こういうことだ。
私は自己献身というような考え方はあんまり好きではないけれども、
それは、自分自身が生長することができなくなってくるからね。
自己犠牲というような考えは私はあまり好きではないけれども、
菩薩の中にはその傾向性として、ややそういうところがあるのは事実のように思う。
これについてもう少し皮肉な見方をするならば、お人好しが多いということだと思う。
菩薩の人々は地上に出た時に、かなりお人好しであったのではないか。
そういうふうに考える。お人好しでなければ、そんな人のために尽くそうなどと思わんし、
お人好しでなければ、地上を去って天上界に還って、また地上の人々を指導しようなどとは思わない。
私はまだ地上の人を具体的に守護、指導をしたという経験はないが、
こうした霊言を送るということも一つの指導かもしれん。
その私のわずかながらの経験を生かして話すとするならば、
地上の人間を指導するということは、これはそう生半可なことではない。
大変なことです。労多くしてなかなか報われない世界であろうと思う。
地上の人間の意識と、こちらの天上界にある霊人たちとの意識のギャップは、
これはいかんともしがたいほどのギャップだと思う。
生長の家で神想観などをやって、道場でみんな精神統一していても、
この私の本が谷口雅春の言葉かどうかさえわからん方が多いということを知った時に、
いかほど、この三次元の地上世界と四次元以降の霊的世界とが違うかということを、
つくづくと感じる今日この頃です。
しかし、私たちが住んでいるこうした如来界や菩薩界という世界のことを、
生命の実相、実相の世界、このように言っていたのが私の生前の教えであったろうと思うし、
その意味では確かにその通りであろうと思う。
実相、実なる相(すがた)、その相(すがた)とはいったい何かと言うと、結局、人間は神の子であるのだから、
神の子としての本来の姿ということだと思う。
神の子としての本来の姿とは何かというと、そこに如来や菩薩の境地がある。
このように言えるのではないか。
すなわち如来や菩薩という方は、地上的な塵や垢をおとして一皮も二皮もむけて、
きれいな光輝いたそうした霊的な体を持っている。こう言えると思います。
category: 霊界見聞録
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