永遠の法 -あの世の世界は念いの世界- 1 
2021/08/28 Sat. 11:46

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さて、霊的な世界のなかにおいて、地獄があるという話を今いたしました。
地獄というのは、昔話には聞いていたにせよ、現実にそうしたものに直面したとき、
人間の衝撃というものは大きいものだと思います。
そして、まさしく話に聞いていたとおり、さまざまな地獄があるわけです。
鬼のような存在もあれば、また、悪魔のような存在もある。そういうことを実際に目のあたりにして、驚くはずです。
なかには、身長が三メートル、四メートルと大きいような、そういう鬼のような霊人もいれば、
また、刃物をもって追いかけて来るような者もいる。
あるところでは、たとえば、色情地獄というところにおいては、その血の池のなかで、
ほんとうに人間がのたうち廻っている姿がある。
また、餓鬼地獄というところにおいては、昔の飢饉のときに農民たちがそうなって死んでいったというような姿で、
つまり、肋骨とあばら骨と皮ばかりになって、「食物が食べたい食べたい」と言って、
苦しんでいる人たちがたくさんいます。
また、これ以外にも、畜生道というところが現実にあります。
そこでは、人間は、もはや人間の姿をしてはいないのです。
芥川龍之介という作家が、そういう畜生道に堕ちた人の話を小説のなかにも書いておりましたけれども、
まさしくその小説と同じように、体が馬であって顔が人間、体が牛であって顔が人間、
体が豚であって顔が人間、こういう者が現実に存在するのです。
また、ヘビのようになって、大蛇となって、地獄の地面を這っている者もおります。
こうした者たちは、なぜ自分がこういう姿になったのかということがわからず、そうしているのです。
すなわち、それは、彼らが霊の本質ということを知らないからです。
霊の世界は、思ったことが実現する世界なのです。
しかし、彼らは、生前、生きていたときに思ったことは、
心の世界においてすでに実現したことだということを知らないでいたのです。
心のなかでどのような思いをもっていても、外面から見えないからかまわないと思って生きてきた人たちなのです。
肉体をもっていたときに、その心が透き通しで、何もかも見通されてしまえば、
恥ずかしくてとても人前に出られなかったような人たちなのです。
そうした人たちが、あの世の世界に還って、つまり、霊の世界に還って初めて、
自分の心のなかをすべて見られてしまって、そして、思ったとおりの姿になるということを知って、愕然とするのです。
地上に生きていたときに、人に対する妬みや怨み、そうしたものをもって生きていると、
体がヘビのように変わったのだとするならば、人間は、その間違いに気がつくでしょう。
ところが、生前はそうしたことがなく、三次元の法則のなかで生きているがために、それを知らないでいるのです。
しかし、あの世では、思ったことは、すぐ実現するのです。
たとえば、女性のことばかり、異性のことばかりに心を悩ましている人は、異性ばかりを追い求める色情地獄に堕ち、
また、たとえば、キツネのように人をだますことばかりに汲汲としていた人間は、キツネのような姿となる。
あるいは、ヘビのようにしつこくしつこく人を妬み、怨んでいた人間は、やはりヘビのような姿になる。
ここにあげた以外にも、さまざまな動物になっていきます。
そして、こうした動物霊のようになった人間霊が、その地獄の苦しさから逃れるために、
一時期地獄から這い出そうとして、地上の人間に憑依するのです。
しかし、憑依と言っても、まったく何の関係もない人に憑依できるわけではないのです。
自分の心のなかに、地獄をつくっている人にだけ憑依できるのです。
生きている人間は、心のなかにさまざまな想念の世界をつくっておりますが、
心のなかに地獄をつくっているような人だと、こうした地獄霊が入って来れるのです。
つまり、心のなかに色情地獄をつくっている人のところへは、色情地獄霊が来るし、
心のなかに動物地獄、畜生道をつくっている人のところには、動物のような霊がかかってくる。
また、心のなかに無間地獄、つまり、思想的に、宗数的に、心の面が病んでおり、
人びとを間違って指導しているような人びとのところには、そういう地獄に堕ちた宗数家たち、
思想家たち、こうした人たちが取り憑いていきます。
結局、地獄というのは、心の世界のなかにあり、想念のなかにあるわけであって、
地獄霊が憑依する原因は、生きている人間の心のなかにそういう地獄界があるから、
そのなかに入り込んで来るというわけなのです。
こうした不思議な世界のしくみというものについても、私たちは、知っておかなくてはなりません。
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