出口王仁三郎霊示集 -天女の舞い- 5 
2020/07/28 Tue. 23:34

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「双子の妹さんですか、そうですか、どういう妹さんですか」と、主人が見るともなく見ると、
「こちらにおりますのが、妹でございます」と、その美しい女性が手を引いて、妹を引き入れる。
すると、そこにおるのは、夜叉みたいな女じゃ。
世の中には、えてしてそういうことがあるようじゃのう。
観音様と夜叉みたいのが一緒に住んでおることがよくあってのう。
これは妹じゃと言うが、主人が見たら、夜叉みたいじゃ。
そこで、「ああ、その夜叉はいかん、牙がはえて、目がらんらん、角がはえとる女性は、これはかなわん」と。
口を見れば、耳まで裂けとるではないか。そして、赤い舌がチョロチョロ出ておる。
髪を振り乱し、これが入ってきた分には、わしは食われるかもわからん、これは困る、と。
そうすると、その美しい女性が悲しげに、「しかし、この妹と私とは、双子の姉妹でございます。
私だけが泊めていただいて、妹を外で凍えさせるわけにはまいりません」と言うてのう、悲しい涙をはらはらと流す。
「こうして、私は何軒も断わられてきたのです」と、そういうことを言って、去っていくというインドの昔話があるのじゃ。
これはのう、二人の人がおるということじゃなくて、象徴を言うておるのじゃ。
男二十七、女二十四かのう。美しい女性と思って結婚したところが、十年も経てば、フライパンじゃ。
フライパンを振り上げて、頭を殴りにかかってくる。
玉ネギは投げる、箒で足は殴る、唾はふっかける。場合によっては、馬乗りになって、つかみかかってくる。
月給袋を持って帰ると、さっとふんだくる、そして、何も言わん。
まあ、こういう女性を見ておると、だんだん、怖くなってくる。
そして、ときどき見ておると、うちのかあちゃんに角がはえているような気がする。
あれほど美しかったと思って、迷いに迷うた女性が、何と夜叉じゃ。
わしがあのとき、あんなにラブレターを出して、くどきにくどいて、断りに断られたのを、
何とか言って、両親をくどき、親戚をくどいて、何とか式をあげた。
自分の親に勘当されてまで、式をあげた。
そんなにその女性と思っとったのに、今は角がはえておる。こんなはずじゃなかった。
自分の誤解じゃったかと、まあ、思うわけじゃ。
ところが実は、そうじゃない。誤解じゃない。それは女性(にょしょう)のね、女性(じょせい)というものの本質なんじゃ。
category: 天女の舞い
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